読んで楽しむクラシック

個人的備忘録も兼ねて、より音楽を楽しめるようにな文章を書きたい…そんなブログです。

LPやハイレゾの音はなぜ「良い」のか?私的考察①

まず前提として、筆者は通常のCDよりもLP、SACDをはじめとしたハイレゾ音源の方が音が「良い」ことが多いと考えている(当然、例外あり)。


「良い」というのは生演奏の印象に近い、という意味で使用させていただき、CDの方が「良い」と感じられる方々は「良い」の定義が私と異なるか、価値観が異なる可能性が高いため、以下の記事は完全に時間の無駄であるので悪しからず。


LPやハイレゾはなぜ音が良いのか?よく言われるのがCDではカットされている人間には聞こえない周波数20kHz以上の音が入っているからということらしいのだが、残念ながらこの話は間違い、と言わざるを得ない。まず初めにこのことについての根拠について述べる。


①そもそも録音用のマイクに高周波数の音が入らない


例えば伝説となっているデッカツリーという独特のマイク配置に使われたマイクはNEUMANN(ノイマン)のM50というものであったが、そちらのマイクの周波数特性(いわばスペック)は20Hz〜20kHzである。あれれぇおかしいぞう?


70年代、ドイツグラモフォンをはじめとするメジャーなレーベルで使用された同じくNEUMANNのU47は40Hz〜16kHzであり、もっと言うと今でも使われることの多い後継機であり定番U87でも20Hz〜20kHzである。あれれぇ?以下略。


このことをもってしてもLP全盛期、ハイレゾ復刻の中心である1970年代までの録音に高周波が入っているはずがないのである。もはやこれだけで根拠としては充分だがLPに関してはこんな理由もある。


②そもそもLPはノイズカットのために周波数をCD以上にカットしている。


残念ながら…アナログレコードの溝に音を刻む際、ノイズ低減のために20kHz以上の音は全力でカットされているのである!(RIAA…簡単に言うと低音は溝が大きいからそのまま入れると再生時に針が飛ぶかもしれないから防ぐ)もっと言うと15kHzあたりから徐々に減退…あれ?CD以下じゃないか?


おわかりいただたけただろうか?アナログ時代のLP、ハイレゾについてメーカーが言っていることは真っ赤っかな嘘っぱちということだ。少なくともアナログ時代の録音を聴くにあたりハイレゾ対応のスピーカーやイヤホンは不要であると断言する(最新録音聴くならあっても良いかも?)。


だがしかしアナログ時代のLPやハイレゾの方が音が良く感じることが多いのも事実。ではなぜそう聴こえるのか?本題に入っていこうと思う。続く。